U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E
“...To boldly go where no one has gone before.”
（「人類未踏の世界へ、勇敢なる航海を―」就航記念銘板より）
【艦歴】
U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E(以下、エンタープライズE)は2372年に就役した。連邦宇宙艦エンタープライズ号としては6代目に当たる艦である。2369年から運用が開始された最新鋭宇宙艦ソヴェリン級の2番艦で、前年に喪失したエンタープライズDに代わり同艦がエンタープライズを名乗ることになった。艦長はエンタープライズDに引き続きジャン＝リュック・ピカード大佐。
ボーグとの対決
2373年、地球がボーグの侵攻にさらされるも、当初、艦隊はピカード艦長が以前ボーグによってロキュータスに改造された過去があるために参戦させなかったが、極めて劣勢という報がピカード艦長の元に届くと、彼は司令部の命令を無視してボーグ撃破に向かった。ピカードは的確な指揮でボーグキューブの弱点に攻撃を集中しこれを撃破。その後脱出したボーグスフィアを追撃し時間を超えてボーグと戦ったがこれも退けた(『スター・トレック ファーストコンタクト』)。
叛乱
2375年、惑星バクーでエンタープライズのクルーだったデータ少佐が暴走したという報告を受けて同地に急行したエンタープライズEだったが、連邦がソーナ人という怪しい種族と結託して惑星の秘密を狙い、バクー人を強制移住させようとしていたことが判明。エンタープライズEはソーナ艦と戦闘状態に陥る。ソーナ艦はキトマー協定でアルファ・ベータ領域で使用を禁止されている亜空間兵器を搭載しており、大いに苦戦したが、地上に降りていたピカード艦長に代わり指揮を執っていたライカー副長の奇抜な作戦によりソーナ艦隊を撃破した(『スター・トレック 叛乱』)。
なお、この当時、連邦はドミニオンと戦争状態にあるが、艦隊司令部が宇宙艦隊旗艦であるエンタープライズ号の喪失を恐れたためか、エンタープライズEがドミニオン戦争に参加したという記録は確認されていない。エンタープライズEはこの頃、主に外交任務や調査任務などに就いていたようだ。
ロミュラン政変で最新鋭ウォーバードと対決
2379年、ロミュラン政変に際して外交任務を帯びてロミュラン帝国の本星であるロミュラスへ向かう。クーデターによりロミュラン帝国の実権を握ったピカードのクローンであるシンゾンは地球侵攻を計画しており、最新鋭戦艦シミターでエンタープライズEに挑んだ。バッセン断層で対峙した両艦であるが、遮蔽したまま攻撃でき、強力なセラロン放射線兵器を搭載したシミターは強力で、ロミュランの反シンゾン派の戦艦二隻を加えた三対一での戦いでもエンタープライズEは苦戦した。しかし、ピカードとデータの決死の作戦で大破しながらもシミターを撃破。その後、大破したエンタープライズEは地球まで回航され修理後再び新たな任務に就いた(『ネメシス/S.T.X』)。
現在も現役稼働中である。
【編者補足】
『新スター・トレック』劇場版の主役艦。グレーがかった船体にドーサルネックもないシャープな姿。ソヴェリン級自体は良いと思うのですが、この獰猛さすら感じられるフォルムはいささかエンタープライズに似つかわしくないデザインではないかと個人的には思います。
また、エンタープライズEは劇場版でしか登場しないため、常に難敵と当たり毎回それなりの損害を出しています。そのせいかあまり強くないという印象をもたれることもあるようです。量子魚雷のような装備などを考えれば、間違いなく歴代最強のエンタープライズであることは間違いないのですが…
あと、不思議なのは戦闘を意識して作られた艦なのにどう見てもドミニオン戦争には関わっていないことですね。宇宙艦隊を象徴する旗艦であるため、喪失による士気低下を恐れたとも考えられますが、やはり最強の艦が総力戦だったドミニオン戦争に参加していないというのはちょっと不自然な気がします。
-----登場作品-----
- 『スター・トレック ファーストコンタクト』
- 『スター・トレック 叛乱』
- 『ネメシス/S.T.X.』
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