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スター・トレック
ファーストコンタクト

※以下では『スター・トレック:ファーストコンタクト』のネタバレ要素を含んでいます。閲覧の際はご注意ください

スタートレック 叛乱 オリジナルポスター

―――作品の見どころ―――

『スター・トレック 叛乱』(以下、「叛乱」)の見どころは、正義であるはずの宇宙艦隊がソーナ人という怪しげな異星人と結託して惑星バクーを侵そうとするのに対し、宇宙艦隊を代表する名艦長であるピカードが叛旗を翻すという、これまでのシリーズにはあまり見られない展開である。

―――魅力に欠ける異星人―――

 まず、この作品の中で最初に語らなければならないのは、二種族の異星人だ。すなわちバクー人とソーナ人である。しかし、この二種族はどうにも魅力に欠けると言わざるを得ない。
 惑星の特殊な環境のおかげで永遠の若さを保つバクー人と、老いと戦いひたすら美容整形を続けるソーナ人。その恵まれた境遇からバクー人は狙われるわけだが、バクー人に今一つ同情の念というのが沸いてこないのだ。
 彼らは永遠の若さと引き換えに文明社会を捨てている、とはいうものの、与っている恩恵の大きさからすれば、その代償はあまりにも安い。悪くいえば彼らは進歩しない代わりに永遠に惰眠をむさぼることを許された種族であり、今一つ悲劇性に欠けるのだ。仮にソーナの陰謀通りどこかよその惑星に移されたとしても、彼らはただ普通に年を取る体になるだけで致命的な事態には至らない。
 結局、彼らの危機なのかそうでもないのかよく分からない状況は、物語全体から緊迫感を奪ってしまっていることは指摘しておかねばならないだろう。

 一方のソーナ人も、悪役としては今一つ非情さに欠け、バクー人をあくまで追い出すだけで殺しはしないというスタンスのためどうにも憎らしさがあまり伝わってこない。最終的にソーナの総統ルアフォがバクー星に残された住人の生命の危険を無視してメタファジック放射線の収集を強行するが、その頃には住民の大多数を転送収容してしまっているので、やはりそれほど残忍とはいえない。それどころか、若さに執着するあまり、毎日のように体から毒素を抜き、しわを伸ばし続け皮膚をホッチキスで止めるような彼らは、バクー人よりもよほど悲劇的である(同時に滑稽でもある)ようにすら見える。

―――ぼやけ気味の物語のテーマ―――

 物語全体のテーマにしても、途中、ソーナの陰謀に加担したドゥハティ提督が「どうせ600人くらいなんだから移住させるくらいいいじゃないか」と言うのに対し、ピカードが「それなら何人からなら悪いんです?」と、おっ、と思わせる部分はあるものの、結局この問いは、とにかくバクー人をいじめるドゥハティもソーナも悪いんだ、程度で簡単に片づけられ、最後は「実はバクーとソーナは同じ民族でした!」というネタばらしで、ソーナとバクーの家族の再会が実現するというやや強引な展開で「家族」というテーマと結びつけてはいるが、いささか話として苦しいのは否めないだろう。

―――総評―――

 どうしても不満ばかりになってしまうが、この作品はどうにも見どころという見どころが見いだせないのが残念だ。緊迫感も薄く、全体的に盛り上がりに欠けるのは劇場作品としては致命的だ。しかし、この作品をTNGらしい作品だと評価される方もいる。確かにキャラに関してはTNG映画の中でも最も生き生きと描かれているのは間違いない(ライカーとディアナのラブラブ入浴シーンはやりすぎだが)。ファンにとっては納得の作品だが…やはりファンでない人にはかなり退屈な物語ではないだろうか。

 この作品の評価は新たなる未知へに近いものになるだろう。スター・トレックのキャラクターの魅力に惹かれるファンはそれなりに満足できる作品かもしれない。だが、そうでない場合は、前述の通り盛り上がりに欠ける展開にがっかりするだろう。どちらにせよあまり万人向けではないことは間違いないだろう。

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