未来の娯楽
クルーたちの“遊び”
探査飛行任務はほとんどの場合、年単位の長期に渡るものが多く、探査船のクルーは長期間船上での生活を余儀なくされます。
そんな彼らがストレスを解消する遊びには一体どんなものがあるのか?また、技術が進歩し、貧困からも解放されている『スター・トレック』の世界にはどんな娯楽があるのか?
今回は「未来の娯楽」というテーマで、劇中見られる様々な“遊び・ゲーム”の数々を紹介していきます。
23世紀の娯楽
3次元チェス

23世紀の娯楽としてまず最初に挙げたいのがこれ。原語もそのまま“3dimensional chess”。
立体的なチェスは厳密にはスター・トレックがオリジナルというわけではなく現実世界でも存在し、その他のSF作品でもしばしば登場します。ただ映像として登場したものとしてはスター・トレックのものが最もポピュラーなものではないかと思います。
難易度としては、あのスポックがカーク船長の妙手にまんまと引っかかりイライラするほど(『宇宙大作戦』第2話「光るめだま(Where No Man Has Gone Before)」)。
3次元チェス盤はイラストのように3つの4×4のメインボードに加え、2×2のサブボードがそれぞれのメインボードに2、ないしは1つ付随するという形になっています。
とはいえ、3次元チェスはあくまで小道具であり、具体的なルールは公式には決められていません。が、ファンによってルールが制定され実際にスター・トレック版3次元チェスを楽しむ人も少なからずいるようです。
レク・デッキの謎のゲーム
意外に23世紀の探査船内には3次元チェス以外、ゲームといえるゲームが少なく、もっぱらカーク船長は3次元チェスをやったり、トレーニングルームで身体を動かしたり(『宇宙大作戦』第8話「セイサス星から来た少年(Charlie X)」)するのがストレス解消法で、機関主任のスコッティは技術書を読むこと(『宇宙大作戦』第42話「新種クアドトリティケール(The Trouble with Tribbles)」)、パイロットのスールーはフェンシングで汗を流す(『宇宙大作戦』第7話「魔の宇宙病(The Naked Time)」)、など、各々適当な遊びを楽しんでいました。
しかし、大改装されたエンタープライズにはレク・デッキ(レクリエーションルーム)には下のイラストのような謎のゲームがいくつか搭載されています(『スター・トレック The Motion Picture』」)。
![]() |
![]() |
【図1】 | 【図2】 |
イラスト・図1は床に据え付けられた比較的大規模なもの。どういうゲームなのかは謎です。イラスト・図2のゲームはテーブル型の筐体に収められたもので、視聴覚に訴えるらしいゲームです。アイリア大尉が、このゲームにめちゃくちゃ強かったらしいですが、やはりどういうゲームなのかは謎です。
食事
23世紀ではまだ精巧なフードレプリケーターがなかったため、探査船内の食事は艦内で作られる野菜を除いて、見た目にあまりおいしくなさそうな合成食物を食べています。そのため、生の食材を用いた料理を食べるのはひとつの楽しみになっていたようです(『宇宙大作戦』第7話「怪獣ゴーンとの対決(Arena)」)。
こうして見ると23世紀の探査船内は割と退屈だったかもしれません。しかし、24世紀、ついにあの装置が…